She is a peach.(彼女は桃です!?)
最近TVでこんな表現に出会いました。
She is a peach.
普通に訳をすると「彼女は桃です」となるわけですが、「なんじゃそりゃ」って感じですよね。
可能性として、女性の名前がピーチということも考えてみました。
はい、違いますね!
アホな話は置いといて、正解は・・・
She is a peach.
(彼女はすばらしい人です。)
peachそのものに「すばらしい人・魅力的な人」という意味があるのだそうです。そのため、男性を褒める場合にも使われます。
たとえば、
He is a real peach.
(彼は本当に素敵な人です。)
このように、英語ではフルーツを使った比喩表現がたくさんあります。いくつか紹介したいと思います。
Lemon(レモン)
I bought a lemon.
(私は不良品を買った。)
これは、怒りが込められた一文です。先ほどのpeachと違って、酸っぱいレモンは「不良品・欠陥品」という意味が込められています。ただし、文脈から明らかにフルーツのレモンを買っている場合は、正に「レモン」と受け止めてください。
他にlemonは日常的に使われています。
Do me a lemon. I already did my homework.
(冗談だろ、俺はもう宿題終わったよ。)
相手の発言や態度が信じられないものであった場合に「ウソだろ?」「冗談でしょ!?」という意味を込めて使います。スラング的な使い方に近いかもしれません。
これ以上に怒りが込み上げて来た時には次のように使うことがあります。
Go suck a lemon.
(どっか行け!)
なかなか衝撃的なlemonですね。
このように、lemonに対して悪いイメージを持つのはアメリカ特有の現象だそうです。イギリスや他の国ではそこまでlemonに悪いイメージはありません。
Banana(バナナ)
Tom is the top banana in my company.
(トムは私の会社の社長です。)
この「top banana」という表現は社長や会長を表します。また、舞台などでは「主役」を表すこともあります。
ちなみに、2番手は「second banana」なのだそうですよ。
しかし、bananaは良い意味ばかりではありません。たとえば・・・
My dad will go banana when he saw it.
(私の父はそれを見たらとても怒るだろう。)
The fans went banana when their favorite team won.
(彼らの好きなチームが勝った時、ファンは大喜びした。)
このように「取り乱すほど喜ぶ」「取り乱すほど怒る」時にbananaが使われます。「go banana」という使い方なので、知らないと「バナナに行くの?」ってことになりかねません。
Fig(イチジク)
偏見を承知で言いますが、イチジクってそこまでメジャー級のフルーツではないような気がします。(イチジク好きの方、ごめんなさい・・・)
実は海外でも同様の扱いを受けているようで、次のような使い方をしています。
We don't give a fig, he comes or not.
(我々は彼が来ても来なくても興味がない。)
「not give a fig」で「どうでもいい」という意味になります。少し古い表現のようで、最近ではfigの代わりに「shit」がよく使われているそうです。
いかがでしたか?日本では動物に対して特定のイメージを持つことがあります。植物には「花言葉」があるように、特別な意味合いを持たせていますが、フルーツはあまり聞かないですね。
海外ではこんなにもフルーツを使った表現があるんですね。さて、近いうちに「動物」を使った比喩表現もまとめてみますね。